インボイス対応の買取機能
2023年10月1日からインボイス制度が開始されます。インボイス制度では、取引先が発行したインボイス(適格請求書)の保存が仕入税額控除の要件ですが、 古物商や質屋の行う一定の取引については、仕入税額控除を行う際にインボイス(適格請求書)の保存が不要になる特例が設けられています。
特例を適用するためには、以下 ①から④ の要件を満たす必要があります。
① 古物商又は質屋であること
② 適格請求書発行事業者でない者から仕入れた古物・質物であること
③ 仕入れた古物・質物が、当該古物商・質屋にとって棚卸資産(消耗品を除く)であること
④ 一定の事項が記載された帳簿を保存すること
※ 要件②にある通り、特例を適用するためには、買取りの相手方が「適格請求書発行事業者でないこと」が要件となります。
相手方が適格請求書発行事業者の場合は、帳簿のほか適格請求書等(古物商・質屋が作成する仕入明細書等で、相手方の確認を受けたものも含みます)の保存が必要となります。
※ 要件④において、以下の必要事項が記載されている帳簿の保存が必要になります。
- 取引の相手方の氏名や名称、住所や所在地
- 取引が行われた年月日
- 取引の内容
- 取引に対する支払い金額
- 古物商特例・質屋特例の適用対象となる旨
適格請求書の発行、また古物商特例・質屋特例を適用するための機能を追加しておりますので、以下にご説明します。
インボイス設定
「店舗基本マスタ(基本2)>インボイス利用フラグ」を「1:利用する」に設定します。
F12確定後、タロスを再起動してください。
適格請求書発行事業者に登録されているお客さまは、「会員管理>会員マスタ>基本2タブ」で事前に「インボイス登録番号」を登録できます。
※ 「インボイス登録年月日」を設定すると、その年月日以前の取引はインボイス取引として集計されません。 伝票にインボイス登録番号も印字されません。
・制御対象:取引明細照会、取引明細照会詳細CSV、買取レシート、A4買取伝票、仕入明細書
買取・買取査定レシート、A4買取・買取査定伝票に「消費税額」を表示したい場合は「端末マスタ-店舗制御設定(買取)>買取レシート消費税印字」を「1:する」に設定します。 税率ごとに区分した消費税額が印字されます。
F12確定後、タロスを再起動してください。
適格請求書発行事業者に登録されているお客さまからの買取処理
買取チェックアウト時に顧客情報の入力が必要となります。
「顧客名称」「顧客カナ名称」「住所1」「身分証」「身分証No(保険証、マイナンバーカードの場合除く)」は必須項目です。
身分証をお預かりして、「F10顧客入力」より顧客情報とインボイス登録番号を入力してください。
※ 会員登録のある顧客の場合は、チェックアウト時の入力は必要ありません。会員マスタのデータが呼び出されます。
「店舗基本マスタ(基本2)>インボイス買取時顧客入力チェック」が「0:する」の場合で、 必須項目が1項目でも未入力の状態でチェックアウトを「F12確定」すると、警告メッセージが表示されます。 「F9いいえ」でチェックアウト画面に戻り、「F10顧客入力」よりお客様情報の入力を行ってください。
「F12はい」で必須項目が未入力のまま買取処理を続行することも出来ます。その伝票は「買取データ未入力一覧」に入りますので、後からお客様情報の入力を行えます。
(下記「買取データ未入力一覧」参照)
買取レシート・A4買取伝票に以下の項目が印字されます。
- インボイス登録番号:買取チェックアウト時に「F10顧客入力」で入力 又は 会員マスタに登録されている「インボイス登録番号」が印字されます。
- 私は適格請求書発行事業者ではありません:相手方が適格請求書発行事業者でない場合はチェックを入れていただきます。
- 消費税額:「端末マスタ-店舗制御設定(買取)」の「買取レシート消費税印字」が「1:する」の場合に
税率ごとに区分した消費税額が印字されます。
※ 「仕入明細書」を発行して適格請求書としてお使いいただけます。(下記「仕入明細書印刷」参照)
【A4買取伝票 記載例】
A4買取伝票フォーマット見本はこちら
個人または、適格請求書発行事業者に登録していないお客さまからの買取処理
「店舗基本マスタ(基本2)>インボイス買取時顧客入力チェック」を「1:しない」に設定することで、顧客情報未入力メッセージを表示することなく、通常通り買取チェックアウト処理を行えます。
F12確定後、タロスを再起動してください。
※ 買取伝票の「私は適格請求書発行事業者ではありません」チェック欄にチェックを入れていただきます。(上記「買取レシート・A4買取伝票 記載例」参照)
買取データ未入力一覧
店頭買取画面>F4拡張>買取データ未入力一覧
営業日当日の買取伝票で、必須項目が未入力のデータが一覧表示されます。
「F12追加登録」から未入力のお客様情報を入力します。
入力後「F12確定」をクリックすると、未入力一覧から削除されます。
仕入明細書印刷
仕入・買取時でも納品書が存在しない場合は仕入明細書を印刷することで納品書の代わりにすることができます。
相手方が適格請求書発行事業者の場合に、適格請求書としてお使いいただけます。
相手方の確認を受けたものに限ります。
仕入返品業務>インボイス仕入明細書印刷
「伝票日付」「伝票番号」「伝票区分」より検索して対象の伝票を抽出します。
※ 「相手方の確認用メッセージ」の入力は必須です。
※ 仕入明細書の「宛名」は「御中」「様」から選択が可能です。
「F12実行」をクリックします。
※ 「相手方の確認用メッセージ」が空欄の場合は、警告メッセージが表示されます。 印刷は可能ですが、適格請求書の要件を満たさない場合がありますのでご注意ください。
「相手方の確認用メッセージ」の初期値は「開閉店>メッセージ選択>A4メッセージ」で設定できます。
※ 半角120、全角60文字まで印字可能
※ 仕入の場合は仕入れ先マスタの登録番号、買取の場合は会員マスタで登録されている登録番号(もしくは買取時に入力した登録番号)が印字されます。
※ インボイス用書類であるため、税率ごとに区分した消費税額を印字します。
取引明細照会
買取取引データは取引明細照会に保存され、取引明細の閲覧、CSV出力を行えます。
取引明細照会(詳細印刷)>F5CSV出力
取引明細照会詳細CSVの最終列に「インボイス登録番号」が表示されます。
「拡張1タブ」より、顧客情報の氏名やインボイス登録番号で検索して取引明細を抽出することができます。
※ 「店舗基本マスタ(基本2)>インボイス利用フラグ」が「1:利用する」の場合に、検索条件に「インボイス登録番号」、「顧客名称」入力欄が表示されます。
